『蒲田発路上シンガー』  〜旅流 草一郎ブログ〜

蒲田駅前で歌い続ける路上シンガーの徒然日記

June 2018


 新潟県は新発田市の加治川村で(ホタルの夕べコンサート改め)「ホタル音楽まつり」に参加したのはもう先週末のこと。このイベントは今年で19回目を数えるが(出場は10回以上)自分的には今年が一番ビールを飲んだと思う。

 本番前、例年よりカエルの見つからない、夕焼けのホタル舞道(マイロード)をゆく。農夫バンドが歌う、ますます上手くなったCOMPLEXに拍手を送りながら、呼ばれるままに藤棚の下の酒宴に加わりビールを5杯ほどもらう。数え方が正しいかはわからないが二反向こうの田んぼの畦道を猿の一団が厳めしく歩いていったのを誰かが見つけて酒盛りの空気が一変した。記憶がはっきりしているのはこの辺りまでだ。ただ、今までで見た中で一番長い夕焼けだった。夕焼けがいつまでも続いていた。

 何を大事にするのか。誰を大事にするのか。こんな当たり前のことさえ見極められずに歩いてきた。いや、自分を大事にしたからこその一人旅だったんだろうし、たとえ何かを達観できたところで今の心ではホタルの本当の美しさはわからないような気がする。明日死ぬかもしれない今を大事にしたくなって自分の戒律を放棄してみたが、やはりそれも性分ではないようだ。

 自分以上に男たちも歳をとってゆく。今年の夕焼けのようにいつまでも続いていくかのようで振り返るともう跡形もなくなっているものなのかもしれない。


<航海日誌>
 実行委員長が代わり、今年から中野さんがホタルの生態や保護活動について語った。




?旅流 出演情報?
「ネバーエンディング2マンライブ柿生」bf425fc7.jpg

7月25日(水)
会場 Old-s
開場 19時/開演 19時半
料金 投げ銭(D別)
出演:タマ伸也/旅流草一郎
予約・問合
044-987-6066(Old-s)





 今週の火曜と水曜はWAHAHA本舗presents『歌であいましょう』の第4回 ?リメンバーミー? に出演させて頂きました。ご来場の皆様、出演者ならびに関係者の皆様本当にありがとうございました。旅流は連続3回となる出場でした。毎回豪華な顔ぶれの中で鍛えられながら楽しむことができました。

今回の「~リメンバーミー(思い出)~」へのオファーを頂いた時に、ホストのたま伸也さんから
「たびさん、しゃがれ声っていうタイトルで子供の頃から現在までの思い出を並べて曲を書いてみてください」とお題をいただきました。これを一月かけて完成させ見てもらうとタマさんは歌詞中の一つのエピソードに着目して、
「駄菓子屋のくだりいいですね。これまた一回全部バラしてもいいですか?」
「オッケーです!」

前回の「歌であいましょう ~情熱~」の時に提出した曲全てを全否定され、泣きながら新たに書いた歌詞にようやくタマさんは頷いてそれを持ち帰り、そこから俺の気持ちを拾い上げて、聞く人が共感できるよう書き直してくれたのが「情熱のブルース」でした。少なくとも自分はそう思っています(笑)。だから「バラしてもいいですか?」という問いかけに半ば喜びながら即答したのでした。
 10日後(多分実働30分笑)タマさんから戻ってきた歌詞は駄菓子屋のエピソードのみを抽出し、少年の頃のままの苦い思い出と、中年になり、変わり果てた声とのコントラストを誰もが記憶に持つ駄菓子屋を舞台に切なく描き直されていました。これは間違いなく自分の思い出ですがタマさんに出逢わなければ一曲にしようなどという発想にすら至らない記憶のゴミ箱に捨てられていた負の産物でした。それが今回もタママジックにかかり、旅流の人生の一部が映画のようにトリミングされ、皆さんの前で本心を叫ぶことができました。前置きが長かったですね。全ての人に感謝します。ありがとうございました。

しゃがれ声/作詞:タマ伸也・旅流草一郎/作曲:旅流草一郎


<航海日誌>
 『歌であいましょう』は今回も準備から心血を注いだ。しかし、共演した皆さんはこれを日常的に膨大な時間をそうやって過ごしてきたんだなということが少しわかるようになった。自分はずっと一人でやってきたので自分のことしか見えていなかったのかもしれない。最近は会社勤めの頑張ってる皆さんのことも、応援してくれるお客さんのことも少し分かるようになったし、みんなの話がもっと聞きたいと思うようになった。みんなのことをもっと知りたいと思うようになった。さあ、いい風に乗って新潟へゆこう!


?旅流ライブ情報?

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今年もホタルたちと、ホタルを守る人たちと、そこに集う人たちに逢いにゆきます。最後は「永遠に ?光に包まれて?」を合唱しましょう。




しゃがれ声(歌詞)作詞:タマ伸也・旅流草一郎/作曲:旅流草一郎/監修:喰始

ミリンダオレンジ ココアシガレット あたり付きのフィリックスガム
小学校の帰り道 通り過ぎる駄菓子屋が 俺の一番好きな 場所だった
 あの頃の 俺の声は   そりゃあ かわいい声だったろう
 いつからだろう こんなにしゃがれたのは 
声はしゃがれたのに 思い出だけは あの日のままさ

駄菓子屋には おばあさんがいて いつも毛糸を巻いていた
ゲーム用に100円玉を 両替してくれるときは
10円玉を3枚3枚4枚って 何か独特な数え方だった

実はおばあさんは 目が見えなかった
アルプスの少女ハイジのペーターのおばあさんそっくりで
いつも内緒で 1コ5円のコーラ飴を おまけしてくれた 
俺はそんな おばあさんが大好きだった
ある日学校の 悪い友達が 店の売り物の スポンジのボールを
駄菓子屋のおばあさんに 投げつけて 目の見えないことを からかっていた

そいつらにお前も やれと言われた 俺はそんなこと したくなかった
だけどそいつらのことが怖くて 泣きながら 
おばあさんに ボールをぶつけた

小学5年生のあの夏の日 声もしゃがれてなかった あの日のことを
今でも思い出すたびに 胸が張り裂けて ああ叫びたくなる
もしも あの夏に 駆けつけられるなら
かわいい声で泣いてる自分の
右手からスポンジのボールを奪いに行きたい
一番好きな場所と 一番好きな人を 失くした あの駄菓子屋に

こんなしゃがれ声で 今更 言ったところで 
ああ しゃがれ声  俺の声は 弱虫の声

次の夏が来たら 街に帰ってみよう あの駄菓子屋はまだあるんだろうか
おばあさんは もう いないだろうけど 
あの夏の自分が ボールを持ったままで 立ってる気がするんだ

しゃがれ声で 今のしゃがれ声で
俺のしゃがれ声で あの日のこの俺を 怒鳴りつけるんだ
「こら!バカヤロー!」




しゃがれ声 制作よもやま話はこちら




 Lately, I'm studying English.
 (最近、英語の勉強をしていまず)

 スティーヴィの LATELY って曲の LATELY ってずっと一緒に暮らしている恋人の名前かと思っていました。てへぺろ。


<旅流出演情報>
6月19日
株式会社アスタエンタテインメント歌謡祭2018
北トピア つつじホール
開場AM9:30 開演AM10:00 終演PM3:00
前売/当日3800
問)03-5469-5461

6月19日?20日
WAHAHA本舗PRESENTS
歌であいましょうVol.4 今回のテーマ?思い出?
新宿ゴールデン街劇場
開場19:00 開演19:30
前2500/当3000

お問い合わせは旅流メールまでお気軽にどうぞ
soichiro@tabiryu.com


 集合住宅の早朝。通用口の日の当たらない花壇的なところに、見なかったことにしたくなるほどの巨大なキノコが生えていた。しかし、誰かが掃除でもしてしまったのだろうか。夜にはもうキノコの姿は見えなくなっていた。その翌朝、通用口を通って驚いた。今度はあの巨大キノコのミニチュアのような小ささのキノコが花壇一面にびっしりと生えていた。掃除した肩ののけぞる姿を想像して吹いてしまった。


<旅流出演情報>
6月19日
株式会社アスタエンタテインメント歌謡祭2018
北トピア つつじホール
開場AM9:30 開演AM10:00 終演PM3:00
前売/当日3800
問)03-5469-5461

6月19日?20日
WAHAHA本舗PRESENTS
歌であいましょうVol.4 今回のテーマ?思い出?
新宿ゴールデン街劇場
開場19:00 開演19:30
前2500/当3000

お問い合わせは旅流メールまでお気軽にどうぞ
soichiro@tabiryu.com


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