『蒲田発路上シンガー』  〜旅流 草一郎ブログ〜

蒲田駅前で歌い続ける路上シンガーの徒然日記

October 2012

深酒の客が倒れ込み、ギターのネックで耳を切る

     だいじょぶかよ?

介抱しようと立て掛けたギターに別の客が転げぶつかりまた大の字

     だいじょぶかよ?


         …俺のギター

妥協と理想が同居する部屋にて…

 そうした折り合いが床に降り積もるこの時間は

  静かすぎる夜と
 迫りくる朝の

  その境界線の葛藤にも干渉している筈で…


だけど、
 空と地平の接点のような、有って無いような不確かなものではなく

かと言って、
 アルコホールの血中濃度のように数値に見て取れる訳でもない


   羊を知らない番犬たちが
     新聞配達のロータリーギヤの機械音を

  「ガチャリ」と響くあの音を

    今か今かと怯える夜明けのようで…

苦しさの流れ星
 胸を貫いてゆく

激しく輝いているようで
 ただ落ちるだけ

思い出の燃えかすを
 涙で自ら消しながら

どこかに逃げ込むように
 流れ星、消えてゆく

 

まるで静かな夜下がり
 季節の変わり目に住めない奴らの
  猛々しい臭いだけこそ、そのままに
    足取りなど皆目掴めず

   守秘義務のない秘密ばかりが迷惑で
  哀れに散ったと裸のひまわり

裏路地、橋脚、アーケード
 西口、連絡、行進曲
   多勢に無勢に住民税
      
    話しがそれて流れ着く島
  まるで静かな夜下がり
    ほっとしたのか 物足りないのか

↑このページのトップヘ